「松屋」の前で人を待つ僕。
キョロキョロと落ち着きのない視線が、松屋のドアの横にある大きなメニューボードに止まった。暇つぶしにこういうのをじーっと見るのは好きである。
と、各メニューの名前に、英訳された表記があることに気が付いた。定食の後ろには全て「Combo Meal」とあるが、例えばカルビの表記がメニューによって「kalbi」であったり、「KARUBI」であったりと、なんだかまちまちで大味なイメージ。
その中で特に気になったのは「豚汁定食」における、豆腐の扱いである。
英訳表記をみると、「Miso soup with pork and vegetable combo meal」となっており、なんと豆腐の存在がなかったことになっているのだ。しかし、メニューボードの豚汁の写真でいちばん目立っているのは、どうみても「豆腐」なのである。危ぶまれる豆腐の立場。
そう、こんなところにも、「目立ち過ぎるとえてして周りからうとまれる」という人間関係の難しさが現れているのだ。同じようなことが「酢豚におけるパイナップル」でも論ずることが出来るが、それはまたの機会としておこう。