しかしまぁ、げにこの世は奇妙なことばかりなのである。この「犠牲フライ定食はじめました」では、そうしたことを手広く取り扱ってきているワケだが、今回のお話は「パンツと卵と陰毛で呪いを解く、自称魔術師の女」について。軽く辟易する程にパンチのある題材ではあるが、とりあえず向き合ってみよう。
えー、まずこの自称魔術師というクリーチャーが現れたのは、地中海の島国「キプロス」。とある悩みを抱えた男性がこの魔術師を尋ねたところ、「あなたには呪いが掛けられている」と言われたらしい。
そしてその呪いを解くには、「パンツ」と「卵」と「陰毛」が必要だとのたまう魔術師。ある意味では相当に黒魔術的な取り合わせではあるが、これらの使われ方がまた凄い。
(1)まず、おもむろに生卵を割り、男性のパンツの中に流し込みます。
料理のレシピ風に書いてみたが、のっけから随分と飛ばしてきている。スタート直後からのトップスピード。この加速力は他の追随を許さない。
(2)次に、パンツの中で卵と陰毛を泡立つまでよくかき混ぜてください。
若干の脚色はあるが、多少のおもしろ表現など意味をなさない奇天烈さ。「ツノが立つまで」とか、「空気を入れて」とか、何をくっ付けても揺るぎようがない本筋のストーリー。骨太である。
(3)そして、男性の人生を言い当てます。
ここで急展開。どうやらこれは、「コント」でも「罰ゲーム」でもなかったようだ。「魔術」。ややこしいことに、パンツと卵と陰毛で、男性の人生は言い当てられてしまったらしい。ここまでチョケたら全部冗談で済ませて欲しいものだが、まったく実にややこしい。
結果として言い当てられてしまったものだから、パンツを卵でべちゃべちゃにされながらも男性はお金をたくさん払ってしまった。だが、目の前でこんな奇天烈なことが行われたら、なんだかファンタジーの世界に迷い込んだような気になって、冷静な判断など出来るはずもないだろう。
とはいえ、一応これは「詐欺」であるらしいので、引っ掛からない為の教訓としては、「僕らも普段から積極的に奇天烈な行動に慣れ親しむことで、ファンタジーの世界に迷い込まないように免疫を付けよう」ということなんだと思う。みんなも心に留めておこうね。