オヤジから説明を受けるものの、この複雑さ。難解だ。空振丸ピンチ。
しかも解る部分だけで考えても、新しい要素というか、まったく練習していない事がいくつもある。これは不味い。
そう思った僕は、とりあえずオヤジに試合までの期間に間をあけるよう南蛮人達に交渉してもらう事にした。あくまで偉そうに、だ。間違ってもこちらの弱みなど見せたくはない。
ぬぼっとでかい大柄な南蛮人を前に、必死にふんぞりかえりながらオヤジのブロークンいんぐりっしゅが炸裂する。
桶 桶
南蛮人達がしきりにこう言っているのが聞こえる。お土産にでもするのだろうか。
どうやら交渉はうまくいったらしい。というか南蛮人達も観光がしたいので、南蛮に帰る前日ぐらいの方がいいようだ。それは好都合。
そんな流れで、試合の日取りは2週間後と決まった。猶予はある。まずは僕がルールを完全に理解し、頭に叩き込む事だ。
うぐいすの面々には中休みも兼ねて1日の休日を与え、僕の1晩だけの詰め込み式勉強合宿がはじまる。家庭教師にかまぼこ板のオヤジを迎えた。コラ、ぶつぶつ言うんじゃない。
夜食は醤油ラーメンである。