先週の週末。高速バスに乗って、少し遠くへ出かけていた。
大阪のとあるバスターミナルから高速バスに乗り込み、一路目的地へ。特に連休ということもない、ただの土曜日。加えて昼間だったからなのか、お客は少なく、全員の顔をすぐに覚えられるほどだった。
今回の話の中心人物は2人。その少ないお客の中でもひときわ目を引く女の子たちだ。
年のころは20歳前後か、或いは10代にも見える。フリーマーケットを3つ4つまわって、最も着古されたボロを上下揃えて着せたような格好をしており、その子たちの話は、「キャハハ」という笑い声以外、喋っている内容がまるでわからなかった。
さて、バスはサービスエリアに到着。僕もトイレに行こうとバスを降りる。
用を足し、一服しようと喫煙スペースの前に移動すると、件の女の子たちが大きな声でかしましく現れた。その会話は次のとおりだ。
「ちょーこのにくまんまじうまいって」
「ほんまやな! にくまんうまいな」
彼女たちはサービスエリアでにくまんを買って食べているようだ。
「あれやん ドラえもんおるやん」
「おるおる」
「あいつさー どらやきすきっていうけどさー ぜったいにくまんのほうがうまいやんなー」
「おー ぜったいにくまんのほうがうまいな!あいつあほやな!」
この話に僕はたまげてしまった。言われてみれば、どらやきとにくまんのどっちを食べるかと問われたら、僕もにくまんを選ぶであろう1人だ。そうだ、ぜったいにくまんのほうがうまいぞ。あいつあほだな!