生乾きの与太話をモゾモゾと書いてます。読んだアナタの口元が、「ふにゃ」と緩めばしてやったり。日常の隙間にご覧あれ。
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◆ライブ情報◆
────
7/26(水)
心斎橋「パルチザン」
w/磯崎陽平(50/50's)
開場19:30/開演20:00/¥1500(1ドリンク付)
────
8月3日(木)
日本橋「太陽と月」
<居酒屋シミズ>
19時開店予定
────
8月6日(日)
塚本「エレバティ」
w/槇平れん/市場寿司郎/米谷考平/シンコウズ
開場18:00/開演18:30/adv¥1500/door¥2000(1dr別途)
────
8/19→20(土・日)
三重 豊津上野「海の家ええかげん」
<ミエフェス。vol.8>
開場10時/開演11時
────
8/21(月)
名古屋 池下「GURU×GURU」
開場19:30/開演20:00/¥1500(要1ドリンク注文)
出演:シミズマサト/稲造/他
────
8/27(日)
東心斎橋「居酒屋ほおずき」
<日本酒と落語の会>
出演:古今とこ頻ん尿/ナマス亭ひとり
開演:18時(各一席ずつ)
────
9/24(日)
東心斎橋「居酒屋ほおずき」
<日本酒と弾き語りLive」
出演:いわいあや子/シミズマサト
1部開演:18:00〜/2部開演:19:30〜/¥投げ銭
────
(敬称略)

*-*-*-*-*-*-*-*-*

↓文庫本が出来ました↓

あまりに少ない初版数に、出来たその日から品切れ中。増刷に向けて労働します。とほほ。

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◇終了したライブ◇
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1/7 シルバーウイングス
関口哲也/立川玄

1/11 太陽と月
前原淳平/川内聡一朗/ショウジョウハイライト

1/24 かつおの遊び場
半田悦久/ひとりナマステ/rufflls

1/26 ワンドロップ
森口英彦/磯山達也/

1/30 太陽と月
岡田真美/かるちん/萌えもえにゃんにゃん

2/3 エレバティ
新巻和樹/岩井わい/きたぼー

2/5 セラー
<アメリカ村フォークジャンボリー>

2/12 Mele
井戸正太/後藤明/おはるの時間/陸奥拳

2/14 太陽と月
ベベルとエンボス/記憶ソーダ/lee:no

2/18 酔夏男
町田直隆/岸っしゃん/ぶすぶりっこ/キャミストリー/石田千尋

2/20 パルチザン
田渕光成

4/12 Brothers & Sisters
lee:no/稲田一馬/

4/23 Mele
口石和人(サンドバックス)/柴田太尊/辰巳慶一/山下ヒロシ(ラダー)

4/25 パルチザン
堀田ダチオ

4/29 ファンダンゴ
<パルチザン10周年記念イベント>

5/1 アヒルノ
<リニューアルパーティー>

5/2 パルチザン
カシダ

5/3 太陽と月
<第一回よせて寄席>
鯉鮎亭ボタン/ロック亭チリ紙/ロック亭ルーズ/三名/ひとりナマステ(ギター漫談)

5/13 エレバティ
フラフープス/礒野聖矢/Theムッシュビ♂ト

5/17 テハンノ
seiji/山田智史/トウギシカズヤ

5/24 太陽と月
小泉洋平/CAT FISH KING/ミッキー大畠

6/4 Mele
UpperSixx/Beg/ナガタヨシキ/ytakeko(oops! here I go again)

6/18 酔夏男
金丸亮太(雨市)/キタ(than)/さかもとたかはる

6/20 Mele
<Barプカプカ20周年記念ライブ>

6/26 太陽と月
Katsu/福重ユキオ/Tiny

7/3 エレバティ
石の拳/THE HOT TiMES/モンゴリアンダイナマイツ/見市雨桃

7/16 Mele
井戸正太/moca/辰己慶一/UpperSixx

7/20 太陽と月
<第二回よせて寄席>
鯉鮎亭ボタン/三名(みつな)/猪家熊吉/ミサイル濱野/おぎの信号/露の新幸

7/28 パルチザン
<実機なき戦い>
登山正文 VS シミズマサト ツーマンライブ

7/29 酔夏男
『背筋も凍る怖い話大会〜絶対にSNSにはあげられない〜』
じゃっく

7/31 気仙沼まただいん
鯉鮎亭ボタン/くぼ&みのうら/Tender and Paul.Naru

8/4 ネガポジ
谷直也(gue)/リュウジ/伴野一輝

8/15 海の家 ええかげん
<ミエフェス Vol.6>

8/22 VOXhall
町田直隆/マルヤマトモコ/キチュウ

8/25 テハンノ
「悠」/くビれ/

8/28 太陽と月
キタ(than)/バニーマツモロ/siva

9/13 太陽と月
シミズマサト主催イベント
<エンゲイミュージアム>
じゃっく(イヌガヨ)/正垣祐樹/ひこーき雲/馬と魚/市村マサミ/鯉鮎亭ボタン/露の新幸/ひとりナマステ/デジタルケイタ

9/17 Mele
広島綾子(東京)/はあとぶれいく/辰巳慶一/滝口ナオシゲ/

9/25 エレバティ
岩井わい/ キタ(than) /玉木英雄(キリングマネーズ)

10/1 セラー
<アメリカ村フォークジャンボリー>

10/2 Mele
朝倉祐太(モンスターロシモフ)/cue/マロニエ堂/橋村恭平

10/11 そぶら山荘
<ハミングバードフェスティバル>

10/23 太陽と月
阿木伸雄/萌えもえにゃんにゃん/藤本歩美

10/25 ライヴ喫茶 亀
<デジ亀寄席>
つづら/まとばっくす/桐のはこぶた/桐のぎりぎり/女御亭伝喜
企画・構成 高田豪

10/30 プカプカ
<生音ライブ>

11/6 Mele
口石和人(サンドバックス)/マロニエ堂/滝口ナオシゲ/市川与一

11/7 パルチザン
Capo

11/23 太陽と月
<第3回 よせて寄席>
鯉鮎亭ボタン/三名/ロック亭メロディ/Muicy

11/27 エレバティ
バカ力/しんぐべー(黒色青年)/ぴろ男爵

12/3 セラー
<アメ村フォークジャンボリー>

12/4 BlueEyes
立川玄/ゆとリズム♨︎

12/13 太陽と月
不二才/小泉洋平/矢本健士

12/19 音家松林商店
方々/儀間博幸/THE★わたる

12/21 パルチザン
奥村由希

12/30 Mele
<メレメレ忘年会>

1/5 エレバティ
市村マサミ/進藤宏希/リー・ルード/吉見拓哉

1/17 太陽と月
<新春!第四回 よせて寄席>
鯉鮎亭ボタン/三名/夕凪亭あおひげ

1/18 酔夏男
<新春ホームラン王決定戦>

1/21 Mele
THE HOT TiMES/あうんさん・すうじぃ/Risa, Steg & Mayers

2/12 パルチザン
杉本ユーイチ

2/14 Cafe&BAR 大丈夫
<第1回大丈夫杯 大喜利選手権>
やっさんブル/あまっぺ(タロッツ)/Fワラさん/なべちゃん(Lainy J Groove)/わんぱく清水/大喜利司会:カジワラコウジ

2/18 tora
まえざわけんいち/快賊guld+/あわめ/芽衣子

2/27 酔夏男
岡部洋子/サワラデザート/藤井えい子/あさじ

2/29 Mele
口石和人(サンドバックス)/雪盗境士/シモヤンツジヤン/ナガタヨシキ

3/3 セラー
<アメリカ村フォークジャンボリー>

3/17 エレバティ
キタ(than)/びばオチアイ/kitabow/ビリーボーイ

3/19 BlueEyes
浮浪雲/VJ☆脱肛/寅(富山)/登山正文(私の思い出)

3/26 太陽と月
沸き出せ!温泉ズ/大島圭太/キタ(than)

4/2 クラブウォーター
イッポンマツ/小川アキオ/モンキーサイクル/方々(HOBO)&みっちゃん&長芳弘

4/13 ネガポジ
ヘテロズ/永倉彩乃/Novelman

4/22 セブンデイズ
<真下梓レコ発>
真下梓/石田千尋

4/29 ファンダンゴ
<パルチザン11周年イベント>

5/3 ライヴ喫茶「亀」
つづら/まとばっくす/泥亀亭ヤング/山田とし

5/14 Cafe&BAR 大丈夫
マサ・タケダ/モロボシキルオ

5/17 酔夏男
田高健太郎/傷心の松/サワラデザート/藤山拓

5/20 Mele
<メガネのスリーマン>
マロニエ堂/ムッケンナガノ

5/22 宙空Bar テオ
<宙空Barテオ こけら落とし寄席>
ジョン・リー・ふか丸/麻石家パンク

5/29 Cafe&BAR 大丈夫
<いつまでも世界は…>

6/2 セラー
<アメリカ村フォークジャンボリー>

6/10 tora
ハナウタ/山本悠介/畑歩/KEEWO

6/16 エレバティ
生き仏/見市雨桃/僕のカリフラワーちゃん/フラフープス

6/19 BARプカプカ
キウチユウスケ

7/12 太陽と月
方々(HOBO)/カオリーニョ藤原/外村伸二

7/16 Cafe&BAR 大丈夫
マサ・タケダ/モロボシキルオ/橋村恭平

7/24 居酒屋ほおずき
正垣祐樹

7/31 太陽と月
<第伍回 よせて寄席>
ナマス亭ひとり/ロック亭チリ紙/三名/罪華子

8/1 酔夏男
さかもとたかはる/岸っしゃん/下町ドンピシャーズ/市村マサミ/親斗

8/12 GURU×GURU
マサ・タケダ/モロボシキルオ

8/20-21
<ミエフェス vol.7>

8/30 エレバティ
町屋菊一/松本英二郎/吉見拓哉/スケモンのロング

9/1 セラー
<フォークジャンボリー>

9/3 tora ※落語
瀬戸楓太/市村順平/関大介

9/9 酔夏男
廣瀬義政/金丸亮太(雨市)/サコウイサオ/豊田梵

9/15 Mele
じゅん☆ONE/辰巳慶一/後藤明/山下ヒロシ(ラダー)/ツキミツカオリ

9/24 Ma-ha
<Moodoor vol.33>
Music:Tisavo/大停電(solo)/Tsukiko LOVE/シミズマサト
Live Paint:silsil/松田真哉/tsubasa./コジマユイ

10/2 プカプカ
<生歌ワンマン>

10/8 大丈夫
モロボシキルオ/橋村恭平/だいすけ/マサ・タケダ

10/15 パルチザン
いわいあや子/大石隼輔

10/21 tora
than/吉見拓哉

10/28 Mele
ザ・ディディディディーズ(東京)/NIAGARA BUILDING/THE PENNY LANES

10/30 太陽と月
<第六回よせて寄席>
鯉鮎亭ボタン/三名/ナマス亭ひとり/古今とこ頻ん尿

11/3 セラー
<アメリカ村フォークジャンボリー>

11/12 ReedCafe
大津光央

11/13 ほおずき
<ひやおろしと弾き語り>
マサ・タケダ

11/20 太陽と月
<ヒントのピント>
露の新幸/ひとりナマステ

11/22 Mele
吉見拓哉/ぴろ男爵/滝口ナオシゲ/辰巳慶一

12/3 大丈夫
マサ・タケダ/橋村恭平/高倉尚吾

12/12 Guru×Guru
429/星空じゅんこ

12/17 パルチザン
キタムラリョウ/ハグ林

12/21 セラー
<アメリカ村フォークジャンボリー>

12/30 Mele
<メレメレ忘年会>

1/6 酔夏男
藤山拓/よりえ/キタ(than)/市村マサミ

1/20 エレバティ
米谷考平/オータムス(単騎)/鈴本彰

1/23 酔夏男
ザ・サウスソース/立川玄/豊田梵/ユウキミリオンセラー/まえだけんた

1/29 太陽と月
<第七回 よせて寄席>
濁り酒二合/ナマス亭ひとり/サオリン城間

2/3 酔夏男
岡部謙吾/マサ・タケダ/さかもとたかはる/秋山カラスウリ

2/16 tora
ザ・ツイてるず/脳内麻薬/The Hula Foops/パン〜THE王様クジラ〜

2/18 パルチザン
いわいあや子/大石隼輔

3/8 ネガポジ
伯川修平/Nonsugar/Novelman

3/12 居酒屋ほおずき
じゃっく(イヌガヨ)

3/31 GURU×GURU
橋本進/ギターうなぎ

4/12 鮨処小町
Nの集落/マサ・タケダ

4/15 パルチザン
<シミズマサト独演会>

4/22 BARプカプカ
市村マサミ

4/29 ファンダンゴ
<パルチザン12周年イベント>
ジャカランタン/西島衛/浮浪雲/久保田和之/市村マサミ/マサタケダレディオデイズ/清水由貴/アフターアワーズ/ロマネ/らせん/Bacon

4/30 太陽と月
<第八回 よせて寄席>
野D/ミサイル亭濱野/ナマス亭ひとり/三名/魅多羅詩じゅん子

5/8 酔夏男
藤山拓/320/傷心の松/飛松正輝/オガサワラヒロユキ

5/11 BEATLE
<フォークジャンボリー>

5/26 エレバティ
吉見拓哉/びばオチアイ/siva/岩井わい

6/4 朝日温泉
<銭湯に行こう!Vol.6>

6/10 パルチザン
いわいあや子/大石隼輔

6/13 パルチザン
<落語三人会>
武田家酔ん愚/濁り酒二合

6/16 tora
芽衣子/おーやなち。/武内太一

6/18 プカプカ
磯崎陽平(50/50's)

7/1 酔夏男
もりやまかずひさ/じゃっく(イヌガヨ)/岡部謙吾(イヌガヨ)

7/8 Mele ※シミズ楽隊にて
THE HI HAT WHISKY/ザ・サンダーボーイズ

7/12 ロフトプラスワンウエスト
<御SHOW会LIVE 第三夜>
徳永由希/なかのいくみ/あんどーまいか/山本新/ぼけなすび(ヒミツノミヤコ)

7/21 酔夏男
市村マサミ/豊田梵/キタ(than)/井上聖悟


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カテゴリ:長編小説的「YAKYU」( 42 )
一話 「ぷろろーぐ」 【連載コラム「YAKYU」】
 いつも通りの朝になるはずだった。
 
 
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by lofibox | 2003-02-09 19:27 | 長編小説的「YAKYU」
二話 「異常気象?」 【連載コラム「YAKYU」】
 時は戦国、甲斐の国。毎日のお勤めを終え、いつもの酒場で酒を飲み、「丸亀長屋」の家に帰る。酔いつぶれてそのまま布団に倒れこみ、何事もなくそのまま目覚めれば「いつもの朝」に戻るはずだった。

 暑すぎる。いや、「暑い」というより「熱い」。飛び起きるように目覚めた。別に火あぶりにされる夢を見ていたとかじゃない。現実の方が熱くて飛び起きたのだ。皮膚が軽い火傷をしてヒリヒリするのも感じる。慌てて体のあちこちを手でまさぐり、その無事を確認しつつ、開けっ放しにしていた障子から外に目をやった。

 何てことだ。僕は目を疑った。光が強すぎてはっきりとは直視出来ないが、お天道様がすぐそこまで迫って来ているではないか。
 おお、今日まで空の上から我々に平等な恩恵を与えてくれていたお天道様が、今まさに丸亀長屋を飲み込まんとしているのだ。何とした事か。

 とにかくまずは状況を見極めなければ。僕は手をかざし、もう一度障子の間から外をみやった。
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by lofibox | 2003-02-08 19:30 | 長編小説的「YAKYU」
三話 「訪問者」 【連載コラム「YAKYU」】
 「邪魔するよ~朝っぱらからすまんね」

 迫り来るお天道様だと思ったのは、玄関先に立っていた幻さんのハゲ頭だった。まったく人騒がせなハゲ頭だよ。しかも軽いヤケドをするぐらいに光を絞り込める、絶妙なくぼみも持ち合わせているんだ。参っちゃうぜ。

 幻さんというのはかなりのオチャメさんだが、腕のいい知り合いの鍛冶屋だ。「ハク」をつける為に自ら剃ってるんだと常々言ってはいたが、相当キレイに剃りあげているのだろう。幻さんのハゲ頭だったと気づいた今でもやっぱりまぶしくて直視出来ない。

 とりあえず丸亀長屋は玄関が東向きなので、これからは昼過ぎに尋ねてもらおう。長屋が火事にでもなっては一大事だ。

 「幻さんどうしたんだいこんな早くに」 

 僕がこう言うと幻さんは得意気な調子で、

 「どうしたもこうしたも、頼まれてたアレが仕上がったんで持ってきたのさ。イヤ~いい出来だよコレは」

 おお、ついにアレが出来上がったのか!
 
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by lofibox | 2003-02-07 00:45 | 長編小説的「YAKYU」
四話 「やきゅう」 【連載コラム「YAKYU」】
 「依頼通りのしなやかな出来上がりだぜ」

 彼の手には思わず見とれてしまうような曲線美の、加工された木の棒が握られていた。これは最近僕が考案した遊びに必要な道具だ。その遊びは、おおまかには誰かが投げた球をこの木の棒で打ち、飛距離を出した方が後々有利になるといった内容だ。僕はこの遊びを「やきゅう」と名付けることにし、この木の棒を「ポリエステル」と名付けた。ちなみに打つ球の方は「モルォ」とする。

 しかし、この考案した「やきゅう」をさらに詰めていきながら「これは面白いぞ」と得意になっていた矢先、南蛮では既に似たような物があるという事が解った。しかも技能を競争しあう団体のような物も既に確立されており、その団体は「めじゃありぃぐ」というらしい。

 「なめやがって!」 怒りにも似た感情がふつふつとこみあげてきた僕は、この「やきゅう」は鼻の高さと顔の彫りの深さで決まるのではない事を証明するべく、めじゃありぃぐに殴りこみをかける事にしたのだ。その為にもまずは上質なポリエステルを持たなければならないと思い、腕利きの幻さんに頼んだのだった。

 ちなみに「めじゃありぃぐ」では、ポリエステルの事を「ばっと」と呼び、モルォは「ぼぉる」と言うらしい。ポリエステルだと言い張る事で、そこに関しても殴りこんで行きたいと思う。

 「どれどれ、ちょっと握らせてみておくれよ。試し振りもしてみなきゃね」

 僕は幻さんから出来上がったポリエステルを受け取った。
 
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by lofibox | 2003-02-07 00:30 | 長編小説的「YAKYU」
五話 「南蛮渡来のぷらっちっく」 【連載コラム「YAKYU」】
 「おおっ、凄いじゃないか幻さん!軽々と振り回せるよ」

 幻さんから受け取ったポリエステルは見た目の重量感とは裏腹に、とても軽く扱いやすいポリエステルに仕上がっていた。刀に例えるなら小刀のような、「仕事」をするのに適しているポリエステルと言える。何かと小細工をするのが好きな僕はなかなかこのポリエステルが気に入った。

 「いやぁ幻さん、期待以上の逸品だねぇ。やるやるとは聞いてたけど見た事もない物を作ってくれだなんて無茶な依頼をしたのに、サスガだね」

 「いや~そりゃおだて過ぎってもんだぜ空ちゃんよぉ。嬉しいじゃねえかよぉちくしょぉ」

 幻さんはゆでダコのように顔を真っ赤にしながら、ツルッとハゲあがったハゲ頭をぴしゃぴしゃと手で叩いた。(読者の皆さんは丹下のイメージで問題ない)

 「いやね、折角の空ちゃんの頼みだってぇんで、巷で持ちきりの、ええと、なんつったかなぁ。南蛮渡来のアレだよ。え~と。あ~最近物忘れが激しくっていけねぇや。オレも年なのかねぇ」

 幻さんはぶつぶつ言いながらウンウンと何かを思い出そうとしている。左手は右手の肘に、そして右手は口元といった定番のスタイルだ。綺麗な女性ならば絵になるたたずまいだろうが、冷めかけのゆでダコではいかんともしがたいモノがある。

 突如、ウンウンうなっていた冷めダコが「ポム!」と手を鳴らし、

 「あ~そうだそうだ!南蛮渡来の、「ぷらっちっく」ってヤツを方々手ぇつくしてかき集めてそれで作ったんだよ!いやぁ空ちゃんが喜んでくれて苦労も報われるってもんだよぉ」

 「へぇぇ、そいつは凄い!南蛮渡来とはね~。あれだね、「はいから」ってヤツだね幻さん。 しかしするってぇと、この木目はいったいどういうアレなんだい?」

 「ああ、そいつはね、描いたんだよ、オレっちが。」

 「へぇぇ!そいつはまたまた凄い!ホンモノの木みたいじゃないか!」
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by lofibox | 2003-02-06 23:50 | 長編小説的「YAKYU」
六話 「正宗くん」 【連載コラム「YAKYU」】
 早速このポリエステルでモルォを打ってみたくなってきた。素晴らしい道具を持てば、それを一刻も早く試してみたくなるのが人情と言うものだ。幻さんにモルォを投げてもらおうと思ったのだが、あいにくと幻さんは指にタコが出来ているとかでモルォを握れないんだそうだ。なんだかタコづくしだなぁ。

 仕方がないのでバカを一人用立てることにした。「どうしてこんなことをしなければならないんだい?」などと言っちゃう小賢しいヤツはお呼びでない。バカでなくてはダメだ。ちょうど幻さんが帰る道すがらに、うってつけのバカが住んでいるので丸亀長屋に来いと言付けを頼んだ。

 数刻後、息を切らしたバカが走ってやってきた。

 「おぉ~い丸ちゃん!聞いたよ聞いたよ~、あの南蛮渡来のぷらっちっくが手に入ったんだってね!いやぁ~どんな味なのかなぁ~楽しみだなぁ~」

 このあたりの情報の交錯具合が純然たるバカの証だ。そもそも「空振丸」だからって「丸ちゃん」という呼び方じゃあ色々と不都合があるだろうに、バカにはそういう理屈はくっつかないのだ。はなこさんもゆうこさんもあやこさんも「子ちゃん」なのだ。それでいいのだ。

 「うんうん、でもタダって訳じゃあないよ。ちょいとこれを僕に向かって投げてほしいんだ。」

 「なんだい?コレは?」

 「モルォさ」

 「なるほど!モルォかぁ~」

 本当にバカで助かる。

 「よーし、じゃあいくよほほほほーい」

 「ヨロシク正宗くん」
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by lofibox | 2003-02-05 23:54 | 長編小説的「YAKYU」
七話 「打ちにくいモルォ」 【連載コラム「YAKYU」】
 それからしばらく正宗に投げてもらい、ひたすらポリエステルで打ってみた。そしていくつか気づいた事がある。まずひとつは、思ったよりも飛距離が出ないということだ。

 これまで「モルォ」についてはあまり触れてなかったが、モルォの材質はみかんの皮で出来ている。コツコツと圧縮して作り上げた物で、適度な重量感と硬さがある、僕の思い描く理想にだいぶんと近いモルォだ。

 今回はポリエステルの出来を試す目的だったが、実は以前このモルォが出来上がった時に、その出来を試すべく3軒隣のじじいの杖を拝借してモルォを打ってみた事があった。その時の方が良く飛んでいたような気がするのは、錯覚や幻覚かもしれないと自分を疑う余地もないほどに「差」が出たので、やはり気のせいではないのだろう。

 しかし今回は幻さん印の、しかも南蛮渡来のぷらっちっくを使用したこの最上級のポリエステルを使っているのだ。ヨボヨボを通り越して、もうヨボぐらいにしかならない3軒隣のじじいを日々支えているといった意味ではあの杖も軽くは見られないが、それでも本来の仕事ではない。ポリエステルはモルォを打つ為に設計されているのだ。

 ということはなんだ。まさか、あのバカが鼻くそほじりながら投げていたモルォが、実はとんでもなく打ちにくかったということなのだろうか。バカ相手にそんな意識などしていなかったが、そう考えるのが自然だ。疑う余地がそこにしかないのだから。

 ということはなんだ。あの正宗が実は凄いモルォの扱いに長けているって事なのか。僕等の数奇な運命がヒトツの才能を探り当てたということか。これは凄いぞ、何しろ何故打ちにくいのか、打ってる僕にも全然わからないんだから。理解出来ない事象ほど恐ろしい事はない。「めじゃありぃぐ」のヤツらも舌を巻くに違いない!

 とりあえず「モルォを投げる人」はあのバカにキマリだ。あと「モルォを投げる人」じゃどうにもしょうがないから、何か呼び方を考えないとなあ。逆に「ポリエステル専門」みたいなのがあってもいいだろうし。
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by lofibox | 2003-02-04 22:53 | 長編小説的「YAKYU」
八話 「試合をしてみたい」 【連載コラム「YAKYU」】
 とりあえず「モルォを投げる人」を、「フラバン」と名付ける事にしよう。打つ人は「ヘルシア」だ。500年後ぐらいにネーミングの安易さを指摘される気がするのは気のせいに違いない。そうだ、ついでに我が軍の名前も決めておこう。将来的に表舞台に出て行くにはいずれ必要になるものだ。よし「うぐいす」にしよう。3秒で決めた。 

 さぁ、いよいよ我がうぐいすも、モルォのスペシャリストフラバン、ポリエステルマスターのヘルシアが決まった。ヘルシアはもちろんこの僕。フラバンは鳩胸。じゃない、正宗だ。このさいバカ宗でもいいかな。なんかもうやりたい放題だなぁ。少しだけゴメリンコな気もあるけれど、大事前の小事。彼も解ってくれるだろう。とにかくこれで、試合が出来る。早速やってみたいぞ。

 それには試合相手が必要だ。一方のフラバンのモルォをもう一方のヘルシアがポリエステルで打つ。交互にそれを、そうさなぁ、4回ぐらい繰り返して、たくさん飛ばせた方の勝ちって事にしよう。となると相手が二人かぁ。うーん、どうしたものか。

 ひとまず町のあちこちに立て札を立てる事にした。内容はこうだ。

 【毎度おなじみ空振丸が考案しました「やきゅう」でもって、溜まった脂肪を燃やしてみないかい?二人一組で○月×日△の刻に原っぱらっぱーに集合してちょ】

 むやみに人を集めてやろうと思ったのでこんな内容にしてみた。方針としては間違っていない。これでいいのだ。

 そうだ、相手のポリエステルも用意しとかないとな。幻さんに頼んでおこう。みかんもたくさん食べなきゃね。忙しくなるぞ!
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by lofibox | 2003-02-03 21:35 | 長編小説的「YAKYU」
九話 「せめて普通で」 【連載コラム「YAKYU」】
 ここは小高い丘にある原っぱらっぱー。風が心地よい。今日は立て札に記した初試合の日だ。天気もすこぶる良い。気分も悪くない。記念すべき「やきゅう」の初試合には絶好のコンディションだ。たくさん人が来てくれるといいなぁ。

 唯一の気がかりは2本のポリエステルだ。事前に幻さんに追加のポリエステルを注文しておいたのだが、南蛮渡来のぷらっちっくは高価でそうそう手に入るものではないらしい。ので、今朝方仕方なく木で作ったという「木製」のポリエステルが届いた。ぷらっちっくのポリエステルと木製のポリエステルじゃ、木製を使う側が圧倒的に不利だよなぁ。そこでへそを曲げられなければいいけど。

 とりあえず最初に現れたヤツは空手着を着てきたのでスルーした。冷やかしだったらしく、物陰から数人の若者がこちらを見ながらクスクスと笑っている。新しい事を始める時、聴衆はそれを笑うものだ。気にもとめない。

 ふたりめはひどい花粉症のようで、くしゃみと鼻水が止まらずとてもやきゅうどころではなさそうなのであきらめてもらった。

 さんにんめは潔癖症らしく、そんなふたりめの鼻水がびろーんと服にくっついた事で取り乱してどこかへいってしまった。

 よにんめは団子ばっかりくっている。
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by lofibox | 2003-02-02 00:13 | 長編小説的「YAKYU」
十話 「対戦相手、来たる」 【連載コラム「YAKYU」】
 団子ばっかり食ってるヤツも早々に追い返してしまった。アイサツからアイヅチから吐息に至るまで「モグモグ」なヤツなどに用はない。帰れ!

 まったくロクなヤツがこないじゃないか。徐々にガッデムが溢れてきた。ガッデムついでにベッカム!もうイングランドに帰るのか!どうなんだ!小久保もダイエーに帰れ!

 そうこうしていると5人目がやってきた。なんと今度は女だ。えらい物好きもいたものだ。こんな事ならもっとボディとボディが激しく接触する、「さっかぁ」みたいなルールにしておけばよかった。いやいや何を口走ってるんだ。そもそも「さっかぁ」なんて知らない。聞いたこともない。

 おお?どうやらちゃんと二人連れのようだぞ。これはなかなかの本気具合じゃないか。期待が持てるなぁ!早速話しかけてみると・・・。ふむふむ、名前はカナとサトナと言うらしい。なんだか姉妹みたいな語呂の良さじゃないの。

 必要以上に盛り上がっていて、やたらウキウキしているのに多少違和感を覚えるが、とにかく二人はペチャクチャと喋くっている。これまでがこれまでなので、猜疑心の塊と化した僕は、少しでもきな臭かったら疑いの目で見てしまうのだ。

 「楽しみだよねー」

 「ねー」

 「美味しそうだよねー」

 「ねー」

 「ワタシこの為に昨日から御飯ぬいてるんだー」

 「へー」
 
 ほらほら、話があやしくなってきたぞ。美味しいとか御飯をぬいてるだとか、何を言っちゃってるんだ。

 「ああ、うん、キミたち。 今日ここで何が行われるか知ってるかい?」

 「うん!お肉でしょー!お肉! 脂の乗り切った霜降りの肉を焼くんだよね!ばぁべきゅうってヤツだよねー、おっしゃれーしゃれー」

 ああ、わかった。立て札に書いた「脂肪」だとか「燃やす」だとかを、勝手に解釈したり、読み違えたり、バカのフィルターを通しちゃったりしてるんだな。なんでこんなのばっかり来るんだ。この町はこんなのしかいないのか。

 それにしても、「痩せますよ」という広告で「太りに来ました」というニュアンスのヤツが来るとは。バカの勢いに際限は無いと言う事か。僕の想像など及びもしないよ。
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by lofibox | 2003-02-01 00:58 | 長編小説的「YAKYU」