生乾きの与太話をモゾモゾと書いてます。読んだアナタの口元が、「ふにゃ」と緩めばしてやったり。日常の隙間にご覧あれ。
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カテゴリ:ノーマルコラム( 811 )
945号 「入眠徒労する」
 どうも入眠が苦手だ。

 深夜にある程度の眠気があって、暗くした部屋と布団があればヒトは眠れるもんだと聞いているのだが、これがなかなか上手くいかない。最近はやたらに肩がこったりもするので、これはまくらを変えてみるのがいいんじゃないかとAmazonで購入してみた。安眠重視、肩こり軽減のまくらだ。

 届いてみると、おおきな寝返りにも対応出来そうなサイズ、そして重厚感。高さもちょうどよく、寝転がってみても感触がいい。これはいけるんじゃないかと期待も高まるのだが、まくらと一緒に付いてきたバッグが僕のヤワなハートに引っ掛かった。


 バッグが付いてくるとは知らなかった。いや、正確には見落としていたのだろう。商品ページのどこかに書いてあったに違いないが、とにかくバッグは付いてきた。

 小学生が水泳パンツや水中メガネを入れておくバッグは、概ねこれで出来ている。そういう素材のバッグ。あとは、購入したまくらがぴったり納まるくらいのおおきさで70〜80cmあるだろうか。そういうサイズのバッグだ。サイズがぴったりであるからには、これは購入したまくらを持ちはこぶためのバッグなのだろう。え?これ、持ちはこぶようになることを想定しているのか。

 「まくらが変わると眠れない」という話は聞いたことがあるが、そもそもまくらが何であれ眠れない僕はあまり意識したことがない。でも、このまくらにはバッグが付いてきた。もしかするとこれは、「このまくら無しでは眠れなくなるぞ」ということを暗に示しているのではないか。そんなことは考えていなかった。外泊するたびにこの旅行カバン級のバッグにまくらを詰め込むようになる僕。「おおきい荷物ですね」なんて言われて、まくらであることを説明する僕。わー、宣伝効果だー。


 よく眠れたら眠れたで不安。悩ましいよ入眠。
 

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by lofibox | 2018-08-21 00:22 | ノーマルコラム
944号 「義理と人情とチョコレート」
 まもなくバレンタインデーである。

 各お菓子メーカーのバレンタイン商戦も白熱していることと思うが、そんな中、大手ブランドの「GODIVA」が「義理チョコをやめよう」という広告を出して、これが話題になっているらしい。

 「GODIVA」と言えば高級なチョコレート。そういう印象があるので、本命チョコを引き受けるブランドならではの広告なのかもしれない。一方で、「一目で義理とわかるチョコ」を標榜している有楽製菓のブラックサンダーは、「いいじゃねーか」というようなことを言っているらしく、まぁ立場としても当然の話だと思う。


 ここで僕は、改めて「義理」という言葉について辞書で引いてみることにした。僕が小学生の頃から愛用している由緒正しい中ぶるの辞書である。だからどうってことはないが、とりあえずこれが基準ということで。

 えーと、なになに。義理とは、「人とのつきあいで、かならず守り、どうしてもしなければならないと感じること」であると。わー、こりゃあ重い。どうしても渡さなければならないと感じるチョコ、かあ。すごい切迫感。一般的な義理チョコのポップさゼロ。脅迫でもされているのか。

 句例をみると、「義理と人情の板ばさみ」とある。これを言い換えると、「義理チョコと人情チョコの板ばさみ」ということになるか。人情チョコという新たなジャンルが産声をあげた瞬間。おぎゃー。と、生まれたのはいいが、「人情」を辞書で引いてみると「おもいやり」とか「いつくしみ」を指すことが多いのだそうで、想像するに「いつくしみ」でチョコを貰う方が、義理で貰うよりキツくないか。うん、たぶんキツい。やめよう。人情、ダメ。絶対。


 まあ、GODIVAとブラックサンダーのぶつかり稽古については正直どちらでもいいのだが、この時節である。僕は甘いもの好きですよ。と、表明しておきます。もっといえば、チョコもいいけどおちょこやあちょこもいいよね、というようなことをいっちゃうおじさんですよ。と、これも付け加えておきますね。
 

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by lofibox | 2018-02-03 04:59 | ノーマルコラム
943号 「コーヨーとライフ」
 今回は徹底的に個人的な内容にしてみたい。

 我が家からの徒歩圏内にはスーパーマーケットがふたつある。コーヨーとライフだ。町の古株はコーヨーの方で、ライフはそのすぐ近くに昨年オープンしている。当然、通い慣れているのはコーヨー。しかし、ライフはコーヨーの3〜4倍ほどの店舗面積を誇り、品揃えも豊富だ。従って、買いたい物とそのジャンルや品数にあわせて、どちらのスーパーに行くかを決める、というのが基本的なスタンスになるが、実際のところ広過ぎるスーパーはどうにも疲れてしまうので、心情としてはややコーヨー贔屓、というのがより正確な分析になるだろう。


 と、ここまでは他人も共感しやすい内容だと思う。近所にスーパーが複数ある場合、このような思考プロセスで行くスーパーを選択するのは自然なことだ。より徹底的に個人的な内容になっていくのは、ここからである。


 まず話しておかなければならないのは、僕が非常に寿司によわいということだ。握りにも巻きにもよわいので、本質としては酢飯によわいのかもしれないが、まぁとにかくよわい。

 ある晴れた日。別に曇りでも雨降りでもよいが、晩飯に向けて買い物に行く僕。行き先はコーヨーだ。野菜から鮮魚、肉と売り場を巡り、作りたい料理をあたまで組み立てながら、カゴの中はどんどん充実していく。その日だけのプリミティブなインテリアコーディネートがカゴ内で完成を見たところで、レジに向かう。当然だ。出口に向かう訳にはいかない。

 そう、レジに向かわなければならないのだ。しかし、である。ここが今回のコラムの最重要点。モスト・インポータント。コーヨーのレジ前は、寿司売り場になっているのだ。


 寿司売り場はいつもきらきらしている。色取り取りの華やかさで、眺めていると火つきの煙管が幾つも差し出されている遊郭の光景が思い浮かび、「上巻きだな」「鉄火もあるな」「助六に割引シールが貼ってあるな」などと口をもごもごさせている内、弾んできた心のままに手が動いて、僕はひとつの寿司をカゴの上に置いてしまう。インテリアが崩れる瞬間である。

 当然、帰宅した後の晩飯には存在感の強い寿司がいるから、充実させていたカゴの中身は大半が冷蔵庫に押し込まれることになる。通い慣れていて、かつ店舗面積もちょうどよいコーヨーの、唯一の罠がこれだ。

 一方、広過ぎる店舗面積ではあるものの、ライフのレジ前は漬け物売り場になっており、こちらは何とかかわせる。コーディネートを崩すことなく買い物を終えることが出来、結果、冷蔵庫のインテリアも安定する訳だ。


 難しい。なかなか上手くいかない。全てが自分に都合良く最適化されることなどないこの世界において、スーパーマーケットもまた然りだ。僕の徹底的に個人的な日々の葛藤、お分かり頂けただろうか。寿司に高揚する生活の話、これにて幕切れ。
 

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by lofibox | 2017-07-20 20:24 | ノーマルコラム
942号 「例えばこれがずんだもちなら……?」
 シベリアで訓練中のソ連軍部隊。その頭上に突如UFOが現れ、部隊はこれを地対空ミサイルで撃墜した。すると墜落したUFOから5体の小型ヒューマノイドが出て来て、瞬く間にそれらが1体に融合。明るく輝き出したかと思うと数秒後には爆発し、それを目撃していた23人の兵士は石になってしまったそうだ。

 これは、ソ連崩壊に伴いCIAに流出したとされる、KGBが保有していた機密資料の中に紛れ込んでいた報告書にあった内容だそうで、同文書は現在CIAの公式ウェブサイトでも閲覧可能、とのことである。今日付けのニュースの見出しを眺めていて見つけた記事だ。


 UFOの存在すらあやふやだと思っていたら、これだ。地対空ミサイルで撃墜するわ、そこから5体も小型宇宙人が出て来るわ、そいつらが驚天動地のフュージョンをキメるわで、トッピングだけでもう大盛り。機密資料がポップにウェブで閲覧出来るという飛び級ぶりも含めて、事実か虚構か、そんなことはどうでもいいよね?という気持ちにさせてくれる記事。ここまでの盛り付けをされると、最後の兵士が石になっちゃったところなんかは些細なことで、例えばこれが羊羹でもういろうでも話は繋げられると思う。


 ういろうになってしまった場合、宇宙人よりもまず名古屋が疑われるだろう。何かの物質に変化してしまった兵士。ちょっと甘い匂いがするのでぺろっと舐めてみた一人が、「こりゃういろうじゃないか!」と叫んで、これは名古屋の仕業じゃないかということになる。その場合、機密資料が公開されるのはCIAじゃなくてどこかの地方都市の観光協会のウェブサイトになるだろう。

 では、たこ焼きになってしまった場合はどうか。やはり大阪が疑われるかもしれない。しかし、宇宙人というのを火星人に絞って考えればどうだ。別の可能性が見えてくるのではないか……?


 つらつらと書いていたら、別の可能性どころか話の落としどころが見えなくなってきたので「……?」と結論をぼかしてみた。しかしそれにしても、「火星人=タコ型」という強烈なすり込みは、僕らの宇宙像を幾らか楽しいものにしてくれているなあ。
 

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by lofibox | 2017-07-16 18:09 | ノーマルコラム
941号 「一寸先はダーク」
 「7カ国語を流暢に話す4歳の女の子がいる」という話題が、世界中で拡散されているらしい。

 女の子はロシア出身。一般参加型のテレビ番組に出演して、そこでロシア語、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、アラビア語の7カ国語を話すネイティブスピーカーたちと流暢に会話をしてみせた、とのこと。母国語すらおぼつかないはずの年齢で、まさに驚異的というほかない。

 ところで僕は、高校卒業後に地元を離れ、大阪に住んで16年になるおじさんだが、すっかり地元の方言も思い出せなくなり、といって関西弁もいまひとつ板についていない。「お前のなんでやねんはなんかおかしい」などとも言われる中、江戸落語をはじめてしまった影響で、ますますどこの話し言葉で会話しているのかわからなくなってしまった。

 遊ぶようにしていつのまにか7カ国語を話せるようになったという4歳の女の子と、意図せずしていつのまにか3つの方言がごちゃごちゃに混ざってしまったおじさん。このままではいけない。彼女からしたら僕は九官鳥にも劣るおじさんだ。ここは一念発起、英語の勉強からやり直そうか。話せるようになってみようか。

 もしかして、それも混ざってしまうのだろうか。
 

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by lofibox | 2017-06-15 22:17 | ノーマルコラム
940号 「チャックが壊れて」
 買ったばかりのカバンのチャックが壊れた。

 それで僕はいま、修学旅行のことを思い出している。


 小学校の修学旅行、僕らの行き先は京都と奈良だった。初日の自由行動で京都の街を歩いていた僕らは、見るもの全てが新鮮に写る中、お土産物屋の木刀に目が留まる。見るもの全てが新鮮に写っているにも関わらず、木刀に目が留まってしまうのが少年の性だということは、当然みなさんも知っていることだろう。

 幾人かの同級生が、木刀を買っていた。それはけっこうな決断のはずだった。キーホルダーなどの小物と違い、木刀は大物だ。値段も高い。初日のこの段階で木刀に大金を使ってしまえば、奈良が丸ごとウインドーショッピングになる羽目にもなりかねない。何が目に留まろうとただ歯噛みするのみ。それがわかっていながら、この段階で木刀に大金を使ってしまうのが少年の性だということは、当然みなさんも知っていることだろう。


 僕もその少年のひとりだった。ひとりではあったが、僕の失敗は他の少年たちよりひとつ多かった。天の邪鬼の上に馬鹿だった僕は、ヌンチャクを買ってしまったのだ。

 大袈裟に書いてはいるが、実際のところこれはそう珍しいことではないだろう。どこのクラスにもひとりはいたんじゃないかと思う。天の邪鬼の馬鹿が。ヌンチャクを買った奴が。そういう人たちで今度オフ会でもしましょう。たぶんみんな夜型だから、深夜までどっぷりと。

 振り回せば振り回すほどかっこいい木刀に比べて、振り回せば振り回すほどからだが痛いのがヌンチャクだった。そして僕はいま、振り回せば振り回すほどこころが痛い暮らしぶりを酒で誤摩化しているおじさんになっている。何を言わせるのか。勢いで走り出したペンを創作意欲が向かうままに任せていたらこんなことになった。キーボード打ってんですけどね。


 チャックが壊れてヌンチャクのことを思い出したのも、今日がはじめてだった。
 
 

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by lofibox | 2017-05-19 00:02 | ノーマルコラム
939号 「待ち望んだ日」
 3年前の春、これから訴える内容と同じテーマのことを、僕はここに書いている。が、もう一度書きたい。訴えたい。「メガネが曇らないマスク」について。

 これまで僕は「マスクの上部に針金のようなものが通っていて鼻にフィットさせることが出来、それによってメガネに空気が抜けず曇らないマスク」を使用していた。しかしそれでもメガネは曇った。「鼻の形がおかしいのかな?」などと僕は自分を疑いかけたが、他のメガネ人から話を聞いたところみんなも同様のマスクで曇っているらしく、とりあえず身体的特徴への疑いを晴らした僕は、「本当にメガネが曇らないマスク」の開発を待つ事にした。ここまでが3年前に書いた内容だ。


 そしてこの度、僕は見つけた。新しい機構を組み込んだマスクを。

 それは、「上部の鼻に被さる部分が目元まで伸びており、そこをメガネの鼻当てで押さえる事によってメガネに空気が抜けず曇らないマスク」だった。

 店頭でその商品を見た僕は「なるほど!」と手を打った。メガネ側のパーツである鼻当てを活かそうというのは新しいじゃないか。これこそまさに、僕が待ち望んでいた「本当にメガネが曇らないマスク」に違いない。僕はうきうきしながらそのマスクを購入し、それまで装着していた針金のマスクを外した。

 曇らないように慎重に呼吸をしていても尚、じわじわと曇ってきた針金マスク。でも、がんばってくれた方だよ。花粉が僕の鼻を刺激するようになったあの日から、僕らのメガネ&マスク戦争は始まったよね。あれから何年も経った。いろんなマスクを試したけれど、君がいちばんがんばってくれたんだ。サンキュー針金マスク。そっと上着のポケットにしまう。


 力強い季節の風が、すべての雲を吹き飛ばしたような、晴れやかな春の空。新たなマスクを装着しての一歩を踏み出した僕の視界は、三歩目で曇っていた。
 
 

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by lofibox | 2017-04-06 18:43 | ノーマルコラム
938号 「少年のような心」
 世界最小の独立国、バチカン市国。

 カトリック教会の総本山であるこの地には数多くの秘密が隠されており、なんとSFファンタジーでお馴染み、あのタイムマシンの存在までまことしやかに噂されているという。

 そのタイムマシンと考えられている不思議なデバイスは、「クロノバイザー」と呼ばれているらしい。おお、なんいうカッコよさだろう。男の子のハートを鷲掴み。「クロノ・バイザー」とナカグロを入れてみたくなる程だ。


 こういうカッコよさにときめく少年のような心が、まだある。いい年をしてどうだろうと思わなくもないが、それよりも問題なのは、僕の中にそれとはまた別の少年のような心があって、そいつが僕にわざと「バカチン市国」と読み間違えさせて喜ぼうとしていることだ。

 自分でもどうかと思う。少年のような心も大概にしなくては。もっとしっかりしなくちゃいけない。冷静に、少しはクールにならないとダメだ。はじめてバリ島の地名に「キンタマーニ高原」を見つけて喜んだりときめいたりしたのは、もう何十年も前のことじゃないか。「バカチン市国」でニヤついている場合じゃないぞ!


 そう考えようとした僕をあざ笑うかのように、

 <関連記事:バチカンの聖職者の過激なゲイライフが発覚!>

 こんなことが書いてあるのだから、まったく、ばかちん聖職者には困ったものだ。
 
 
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by lofibox | 2016-11-05 17:42 | ノーマルコラム
937号 「冷気が逃げる」
 小さい頃、冷蔵庫の扉を開けたままにしていると、「冷気が逃げる!」と怒られたものだ。

 みんなも一度ならず言われたことがあるのではないだろうか。あれから時は流れ、大人になった僕も、その頃の言いつけどおり冷蔵庫の扉はなるべく早く閉めるようにしている。「冷気が逃げる!」と思っている。

 しかし、ここで考えてみたい。なぜ冷気はそんなに冷蔵庫の中がいやなのだろうか。

 「逃げる」ということは、現在置かれている状況が耐え難いものである、ということだろう。扉が開いて暗い冷蔵庫に光が入り込んだ瞬間、わーっと逃げ出す冷気たち。そうだとするなら、その様はまるで脱走をしているようではないか。

 まちがいない。冷気は逃げ出す機会を伺っている。僕らが扉を閉めているその間、冷蔵庫の中では知られざる何かが行われているのだ。例えば冷気に対する非人道的な扱い。肉や魚や野菜たちが、主役は我々なのだと威張り散らして「もっと冷やせ!もっと冷やせ!」と、冷気に鞭を打っている様がありありと脳裏に浮かんで来る。

 そうなってくると、「むしろ積極的に冷気を逃がしてやりたい」という気持ちも出て来る。ひとりでも多くの冷気を逃がしてやって、走り去る背中を笑顔で見送り、振り向けば無理矢理に働かせていた冷気たちがいなくなってへたりこむ肉や魚が次々と腐っていく。なんとみじめな姿よ。だが、心は清々しい。僕はやるべきことをやったのだ。


 …これ以上こんなことを考えて時間を浪費することがないよう、冷気が逃げなくてもすむ世の中が早く来ればいいなと思う。それも違うけど。


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by lofibox | 2016-10-31 23:47 | ノーマルコラム
936号 「ホテル」
 いまだくすぶる「ホテル」への特別な気持ち。

 先日、知人から「ホテルの中華料理店に行って来た」という話を聞く機会があったのだが、僕もいち庶民として「ホテル=高級」というイメージは根強い。レストランにしろパン屋にしろ、テレビ番組などで紹介されていても「ホテルに入っている」と聞くだけで接点を見失ってしまうし、言い換えれば「ホテルに入られてしまうともう手出し出来ない」という感じすらある。

 学生時代など、レトルトカレーのパッケージにある「ホテル風」の文字にくらっと来たものだし、クリーニング屋の店頭に力強く書かれていた「ホテル仕上げ」の文字に惹かれたこともある。なにがどうなると「ホテル仕上げ」なのか、僕は知らない。知らないけれど、ホテルの魔法を掛けてもらいたい。そういう「ホテルに入っている」ことへの特別な気持ちを、日常的に刺激され続けながら生きているのだ。ホテルに入っていない、僕の日常を。

 こうなったら、僕もなんとかしてホテルに入りたい。「あの人、ホテルに入ってるのよ!」などと巷でウワサされるようになりたい。そうしたらいろんなことがきっとうまくいく。話を飛躍させ過ぎておかしなことになった。
 
 
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by lofibox | 2016-09-26 21:48 | ノーマルコラム