生乾きの与太話をモゾモゾと書いてます。読んだアナタの口元が、「ふにゃ」と緩めばしてやったり。日常の隙間にご覧あれ。
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*-*-*-*-*-*-*-*-*
◆ライブ情報◆
────
7/26(水)
心斎橋「パルチザン」
w/磯崎陽平(50/50's)
開場19:30/開演20:00/¥1500(1ドリンク付)
────
8月3日(木)
日本橋「太陽と月」
<居酒屋シミズ>
19時開店予定
────
8月6日(日)
塚本「エレバティ」
w/槇平れん/市場寿司郎/米谷考平/シンコウズ
開場18:00/開演18:30/adv¥1500/door¥2000(1dr別途)
────
8/19→20(土・日)
三重 豊津上野「海の家ええかげん」
<ミエフェス。vol.8>
開場10時/開演11時
────
8/21(月)
名古屋 池下「GURU×GURU」
開場19:30/開演20:00/¥1500(要1ドリンク注文)
出演:シミズマサト/稲造/他
────
8/27(日)
東心斎橋「居酒屋ほおずき」
<日本酒と落語の会>
出演:古今とこ頻ん尿/ナマス亭ひとり
開演:18時(各一席ずつ)
────
9/24(日)
東心斎橋「居酒屋ほおずき」
<日本酒と弾き語りLive」
出演:いわいあや子/シミズマサト
1部開演:18:00〜/2部開演:19:30〜/¥投げ銭
────
(敬称略)

*-*-*-*-*-*-*-*-*

↓文庫本が出来ました↓

あまりに少ない初版数に、出来たその日から品切れ中。増刷に向けて労働します。とほほ。

*-*-*-*-*-*-*-*-*

◇終了したライブ◇
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1/7 シルバーウイングス
関口哲也/立川玄

1/11 太陽と月
前原淳平/川内聡一朗/ショウジョウハイライト

1/24 かつおの遊び場
半田悦久/ひとりナマステ/rufflls

1/26 ワンドロップ
森口英彦/磯山達也/

1/30 太陽と月
岡田真美/かるちん/萌えもえにゃんにゃん

2/3 エレバティ
新巻和樹/岩井わい/きたぼー

2/5 セラー
<アメリカ村フォークジャンボリー>

2/12 Mele
井戸正太/後藤明/おはるの時間/陸奥拳

2/14 太陽と月
ベベルとエンボス/記憶ソーダ/lee:no

2/18 酔夏男
町田直隆/岸っしゃん/ぶすぶりっこ/キャミストリー/石田千尋

2/20 パルチザン
田渕光成

4/12 Brothers & Sisters
lee:no/稲田一馬/

4/23 Mele
口石和人(サンドバックス)/柴田太尊/辰巳慶一/山下ヒロシ(ラダー)

4/25 パルチザン
堀田ダチオ

4/29 ファンダンゴ
<パルチザン10周年記念イベント>

5/1 アヒルノ
<リニューアルパーティー>

5/2 パルチザン
カシダ

5/3 太陽と月
<第一回よせて寄席>
鯉鮎亭ボタン/ロック亭チリ紙/ロック亭ルーズ/三名/ひとりナマステ(ギター漫談)

5/13 エレバティ
フラフープス/礒野聖矢/Theムッシュビ♂ト

5/17 テハンノ
seiji/山田智史/トウギシカズヤ

5/24 太陽と月
小泉洋平/CAT FISH KING/ミッキー大畠

6/4 Mele
UpperSixx/Beg/ナガタヨシキ/ytakeko(oops! here I go again)

6/18 酔夏男
金丸亮太(雨市)/キタ(than)/さかもとたかはる

6/20 Mele
<Barプカプカ20周年記念ライブ>

6/26 太陽と月
Katsu/福重ユキオ/Tiny

7/3 エレバティ
石の拳/THE HOT TiMES/モンゴリアンダイナマイツ/見市雨桃

7/16 Mele
井戸正太/moca/辰己慶一/UpperSixx

7/20 太陽と月
<第二回よせて寄席>
鯉鮎亭ボタン/三名(みつな)/猪家熊吉/ミサイル濱野/おぎの信号/露の新幸

7/28 パルチザン
<実機なき戦い>
登山正文 VS シミズマサト ツーマンライブ

7/29 酔夏男
『背筋も凍る怖い話大会〜絶対にSNSにはあげられない〜』
じゃっく

7/31 気仙沼まただいん
鯉鮎亭ボタン/くぼ&みのうら/Tender and Paul.Naru

8/4 ネガポジ
谷直也(gue)/リュウジ/伴野一輝

8/15 海の家 ええかげん
<ミエフェス Vol.6>

8/22 VOXhall
町田直隆/マルヤマトモコ/キチュウ

8/25 テハンノ
「悠」/くビれ/

8/28 太陽と月
キタ(than)/バニーマツモロ/siva

9/13 太陽と月
シミズマサト主催イベント
<エンゲイミュージアム>
じゃっく(イヌガヨ)/正垣祐樹/ひこーき雲/馬と魚/市村マサミ/鯉鮎亭ボタン/露の新幸/ひとりナマステ/デジタルケイタ

9/17 Mele
広島綾子(東京)/はあとぶれいく/辰巳慶一/滝口ナオシゲ/

9/25 エレバティ
岩井わい/ キタ(than) /玉木英雄(キリングマネーズ)

10/1 セラー
<アメリカ村フォークジャンボリー>

10/2 Mele
朝倉祐太(モンスターロシモフ)/cue/マロニエ堂/橋村恭平

10/11 そぶら山荘
<ハミングバードフェスティバル>

10/23 太陽と月
阿木伸雄/萌えもえにゃんにゃん/藤本歩美

10/25 ライヴ喫茶 亀
<デジ亀寄席>
つづら/まとばっくす/桐のはこぶた/桐のぎりぎり/女御亭伝喜
企画・構成 高田豪

10/30 プカプカ
<生音ライブ>

11/6 Mele
口石和人(サンドバックス)/マロニエ堂/滝口ナオシゲ/市川与一

11/7 パルチザン
Capo

11/23 太陽と月
<第3回 よせて寄席>
鯉鮎亭ボタン/三名/ロック亭メロディ/Muicy

11/27 エレバティ
バカ力/しんぐべー(黒色青年)/ぴろ男爵

12/3 セラー
<アメ村フォークジャンボリー>

12/4 BlueEyes
立川玄/ゆとリズム♨︎

12/13 太陽と月
不二才/小泉洋平/矢本健士

12/19 音家松林商店
方々/儀間博幸/THE★わたる

12/21 パルチザン
奥村由希

12/30 Mele
<メレメレ忘年会>

1/5 エレバティ
市村マサミ/進藤宏希/リー・ルード/吉見拓哉

1/17 太陽と月
<新春!第四回 よせて寄席>
鯉鮎亭ボタン/三名/夕凪亭あおひげ

1/18 酔夏男
<新春ホームラン王決定戦>

1/21 Mele
THE HOT TiMES/あうんさん・すうじぃ/Risa, Steg & Mayers

2/12 パルチザン
杉本ユーイチ

2/14 Cafe&BAR 大丈夫
<第1回大丈夫杯 大喜利選手権>
やっさんブル/あまっぺ(タロッツ)/Fワラさん/なべちゃん(Lainy J Groove)/わんぱく清水/大喜利司会:カジワラコウジ

2/18 tora
まえざわけんいち/快賊guld+/あわめ/芽衣子

2/27 酔夏男
岡部洋子/サワラデザート/藤井えい子/あさじ

2/29 Mele
口石和人(サンドバックス)/雪盗境士/シモヤンツジヤン/ナガタヨシキ

3/3 セラー
<アメリカ村フォークジャンボリー>

3/17 エレバティ
キタ(than)/びばオチアイ/kitabow/ビリーボーイ

3/19 BlueEyes
浮浪雲/VJ☆脱肛/寅(富山)/登山正文(私の思い出)

3/26 太陽と月
沸き出せ!温泉ズ/大島圭太/キタ(than)

4/2 クラブウォーター
イッポンマツ/小川アキオ/モンキーサイクル/方々(HOBO)&みっちゃん&長芳弘

4/13 ネガポジ
ヘテロズ/永倉彩乃/Novelman

4/22 セブンデイズ
<真下梓レコ発>
真下梓/石田千尋

4/29 ファンダンゴ
<パルチザン11周年イベント>

5/3 ライヴ喫茶「亀」
つづら/まとばっくす/泥亀亭ヤング/山田とし

5/14 Cafe&BAR 大丈夫
マサ・タケダ/モロボシキルオ

5/17 酔夏男
田高健太郎/傷心の松/サワラデザート/藤山拓

5/20 Mele
<メガネのスリーマン>
マロニエ堂/ムッケンナガノ

5/22 宙空Bar テオ
<宙空Barテオ こけら落とし寄席>
ジョン・リー・ふか丸/麻石家パンク

5/29 Cafe&BAR 大丈夫
<いつまでも世界は…>

6/2 セラー
<アメリカ村フォークジャンボリー>

6/10 tora
ハナウタ/山本悠介/畑歩/KEEWO

6/16 エレバティ
生き仏/見市雨桃/僕のカリフラワーちゃん/フラフープス

6/19 BARプカプカ
キウチユウスケ

7/12 太陽と月
方々(HOBO)/カオリーニョ藤原/外村伸二

7/16 Cafe&BAR 大丈夫
マサ・タケダ/モロボシキルオ/橋村恭平

7/24 居酒屋ほおずき
正垣祐樹

7/31 太陽と月
<第伍回 よせて寄席>
ナマス亭ひとり/ロック亭チリ紙/三名/罪華子

8/1 酔夏男
さかもとたかはる/岸っしゃん/下町ドンピシャーズ/市村マサミ/親斗

8/12 GURU×GURU
マサ・タケダ/モロボシキルオ

8/20-21
<ミエフェス vol.7>

8/30 エレバティ
町屋菊一/松本英二郎/吉見拓哉/スケモンのロング

9/1 セラー
<フォークジャンボリー>

9/3 tora ※落語
瀬戸楓太/市村順平/関大介

9/9 酔夏男
廣瀬義政/金丸亮太(雨市)/サコウイサオ/豊田梵

9/15 Mele
じゅん☆ONE/辰巳慶一/後藤明/山下ヒロシ(ラダー)/ツキミツカオリ

9/24 Ma-ha
<Moodoor vol.33>
Music:Tisavo/大停電(solo)/Tsukiko LOVE/シミズマサト
Live Paint:silsil/松田真哉/tsubasa./コジマユイ

10/2 プカプカ
<生歌ワンマン>

10/8 大丈夫
モロボシキルオ/橋村恭平/だいすけ/マサ・タケダ

10/15 パルチザン
いわいあや子/大石隼輔

10/21 tora
than/吉見拓哉

10/28 Mele
ザ・ディディディディーズ(東京)/NIAGARA BUILDING/THE PENNY LANES

10/30 太陽と月
<第六回よせて寄席>
鯉鮎亭ボタン/三名/ナマス亭ひとり/古今とこ頻ん尿

11/3 セラー
<アメリカ村フォークジャンボリー>

11/12 ReedCafe
大津光央

11/13 ほおずき
<ひやおろしと弾き語り>
マサ・タケダ

11/20 太陽と月
<ヒントのピント>
露の新幸/ひとりナマステ

11/22 Mele
吉見拓哉/ぴろ男爵/滝口ナオシゲ/辰巳慶一

12/3 大丈夫
マサ・タケダ/橋村恭平/高倉尚吾

12/12 Guru×Guru
429/星空じゅんこ

12/17 パルチザン
キタムラリョウ/ハグ林

12/21 セラー
<アメリカ村フォークジャンボリー>

12/30 Mele
<メレメレ忘年会>

1/6 酔夏男
藤山拓/よりえ/キタ(than)/市村マサミ

1/20 エレバティ
米谷考平/オータムス(単騎)/鈴本彰

1/23 酔夏男
ザ・サウスソース/立川玄/豊田梵/ユウキミリオンセラー/まえだけんた

1/29 太陽と月
<第七回 よせて寄席>
濁り酒二合/ナマス亭ひとり/サオリン城間

2/3 酔夏男
岡部謙吾/マサ・タケダ/さかもとたかはる/秋山カラスウリ

2/16 tora
ザ・ツイてるず/脳内麻薬/The Hula Foops/パン〜THE王様クジラ〜

2/18 パルチザン
いわいあや子/大石隼輔

3/8 ネガポジ
伯川修平/Nonsugar/Novelman

3/12 居酒屋ほおずき
じゃっく(イヌガヨ)

3/31 GURU×GURU
橋本進/ギターうなぎ

4/12 鮨処小町
Nの集落/マサ・タケダ

4/15 パルチザン
<シミズマサト独演会>

4/22 BARプカプカ
市村マサミ

4/29 ファンダンゴ
<パルチザン12周年イベント>
ジャカランタン/西島衛/浮浪雲/久保田和之/市村マサミ/マサタケダレディオデイズ/清水由貴/アフターアワーズ/ロマネ/らせん/Bacon

4/30 太陽と月
<第八回 よせて寄席>
野D/ミサイル亭濱野/ナマス亭ひとり/三名/魅多羅詩じゅん子

5/8 酔夏男
藤山拓/320/傷心の松/飛松正輝/オガサワラヒロユキ

5/11 BEATLE
<フォークジャンボリー>

5/26 エレバティ
吉見拓哉/びばオチアイ/siva/岩井わい

6/4 朝日温泉
<銭湯に行こう!Vol.6>

6/10 パルチザン
いわいあや子/大石隼輔

6/13 パルチザン
<落語三人会>
武田家酔ん愚/濁り酒二合

6/16 tora
芽衣子/おーやなち。/武内太一

6/18 プカプカ
磯崎陽平(50/50's)

7/1 酔夏男
もりやまかずひさ/じゃっく(イヌガヨ)/岡部謙吾(イヌガヨ)

7/8 Mele ※シミズ楽隊にて
THE HI HAT WHISKY/ザ・サンダーボーイズ

7/12 ロフトプラスワンウエスト
<御SHOW会LIVE 第三夜>
徳永由希/なかのいくみ/あんどーまいか/山本新/ぼけなすび(ヒミツノミヤコ)

7/21 酔夏男
市村マサミ/豊田梵/キタ(than)/井上聖悟


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420号 「今、流行の三角巾。」
 小学生の頃の話です。



 友人のF君は、少し引っ込み思案なところがあり、人前に出るのが苦手でみんなに注目されることを嫌っていた。しかし、それが故に温和にして柔和な性格のF君は、僕の大切な友人だった。


 5年生の夏。秋の運動会を控え、僕たちは体育館で『組体操』の練習をしていた。

 背の低い方だったF君は、大技のピラミッドで一番上に登る役にされてしまい、否応なく注目されてしまうその状況を、憂鬱だ、憂鬱だと嘆いていたけど、引っ込み思案であるF君は拒否する事も出来ず、その日の練習の仕上げとして僕らのピラミッドを登っていった。



 と、何かの拍子に土台を務めていた一人が体勢を崩し、ピラミッドは崩壊してしまう。転げ落ちてきたF君は、体育館の床に叩きつけられた。

 僕がF君の近くに駆け寄ると、F君は「だ、だいじょうぶ、なんでもないよ。」と僕を制して輪に戻ろう歩き出した。しかしF君の顔はどう見ても痛みを堪えている。僕は、「ケガしたんじゃないの?」と、F君の右手の肘の部分を掴んだ。



 びくっと震えて歪むF君の顔、掴んだ腕の感触。小学生の僕にも解る。

 F君の腕の骨は折れていた。



 「F君!これ、骨折れてるんじゃないの!」

 「折れてない!折れてないよ!」

 必死な形相で頑なにそれを否定するF君。僕はF君が今何を考えているのか、少しだけ解っていた。小学生にとって、同級生の骨折とはなかなかにセンセーショナルな出来事である。肩から吊った三角巾は注目の的になるだろう。F君にとってその状況は耐え難いものなのだ。

 「なにいってんだよ!骨なんて、こんなことで折れたりなんかしないよ!」

 声を荒げるF君の顔は、ますます痛みを堪えているようだった。僕は先生を呼んで、F君の腕の異常を伝えた。僕のその行動にF君は逆上していたけれど、黙っているわけにもいかなかった。

 それからすぐに救急車が学校にやってきて、F君は病院に運ばれていった。最も耐え難いであろう、全校生徒の注目を浴びながら。




 翌日、学校に現れたF君の腕はやはり三角巾で吊ってあった。すぐに数人がF君に群がり、あれやこれやとまくし立てるが、すぐに飽きて散って行く。まぁ、そんなものだ。


 そして、最後まで骨折を認めないまま病院に行ったF君に、僕は声を掛けた。

 「それさ。 折れてないんだろう?」


 すると、冗談の苦手なF君が、照れ臭そうに三角巾を指して、

 「…オシャレだよ、オシャレ。」


 
 まるで気の利いてないその冗談が、妙に清々しいので僕はおかしかった。



 体裁を取り繕うのも、これぐらい雑だとなんだか気持ちがいい。どうぞ、ご参考に。
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by lofibox | 2006-08-31 19:54 | ノーマルコラム
419号 「死後硬直と不可抗力。」
 凍えるような寒さの状況でよく使われる言い回しに、『バナナで釘が打てる』というのがあるだろう。しかし、僕がその言い回しを聞いて思い出すのは『ニゴイの死後硬直』である。


 あれは高校生の頃。男子2人きりでの夏の夜を持て余していた僕と友人のT君は、T君の家の裏手の川で夜釣りをする事にした。

 少々突飛な発想であるように思えるかもしれないが、僕らはそれが十分な娯楽になるという予感がした。すぐに自転車で町を周り、いくつかの野菜と天ぷら用の鍋を買い、日も落ちた頃に僕らは川に繰り出した。僕らが生まれ育ったのは山奥の田舎だったけれど、T君の家の裏の川ではまだ標高が足りず、天ぷらにして美味しい魚は住んでいないことは知っていた。でも、そんなことは問題じゃなかった。僕らは天ぷらが大好きだった。


 案の定、最初に釣れたのは40cm程のニゴイ。美味しく食べるのは難しい魚である。

 僕らは「やっぱコイツか!」と笑い、川石を集めて作った水槽の中にそのニゴイを放った。そしてお腹が空いたので買ってきた野菜を天ぷらにして食べた。夏の夜の川原で食べる天ぷらは、とても美味しかった。


 そのまま川原に寝そべって朝を迎えた僕たちは、川の脇に作った水槽の中でピクリとも動かないニゴイを見た。本当は後でさばいてみるツモリだったのだが、すっかりとそれを忘れていたのだ。しかもニゴイは、身体をゆるくカーブさせたままカチカチに固まっている。これが死後硬直というヤツだろうか。


 とにかくこのまま放置する訳にはいかない。せめて土に埋めてやろうと、僕は水槽からニゴイを引っ張り出した。尻尾の部分を掴んでぐっと持ち上げても、ニゴイはそのゆるいカーブを保ったまま。顔中の筋肉が強張るその空気に耐えかねて、僕は思わずT君につぶやいた。

 「これさ、釘、打てるかな。ハハ・・・。」


 T君は、何も答えてはくれなかった。


 それ以来、『バナナで釘が打てる』という言い回しを聞く度、僕はあの時のニゴイを思い出してほろニゴイ気持ちになるのだ。

 最後の最後でダジャレを思いついてしまったのは、この話を書く事にあたっては不可抗力だった、という事も書き添えておこう。
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by lofibox | 2006-08-30 23:09 | ノーマルコラム
418号 「うちもんごる」
 モンゴルの遊牧民の人々は、あまりのうんこ切れのよさに紙で拭き取る必要がないらしい。


 実際にモンゴルで生活してきた知人が言うのだから、本当の事なのだろう。食文化やら生活環境やら、色々影響していることはあるのだろうが、これもまた順応という名の進化なのかもしれない。遊牧生活において、うんこを拭き取るなどという事に使用できる紙などないのだ。


 そこへいくと僕は、体調が良くない時のうんこ切れの悪さなど酷いもので、いつもよりたくさん紙を使用してしまう。こんなことではとても遊牧民にはなれない。なりたくないけど。


 あ、そういえば、「内モンゴル」の語感がたまらなく好きです。
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by lofibox | 2006-08-30 00:41 | ノーマルコラム
417号 「二十四時間娯楽箱」
 朝の8時から放送されているあの番組を、僕は『ニュース番組』と呼んでいたが、どうやら『情報バラエティー番組』と呼ぶのが正しいらしい。まあ、確かにニュースばかりではないけれども。


 今日もその、『情報バラエティー番組』を観ている僕。話題は昨日の24時間テレビ。その内容をダイジェストのような形で放送していた。


 ステージでシャ乱Qが歌っている。そういえば再結成したんだっけ。・・・うん?それは米米クラブか? いやでも、目の前で歌っているのはシャ乱Qじゃないか。どういうことだ。ああ、両方とも再結成したんですか。そうですか。


 ライブを終えたシャ乱Qが舞台袖に降りてきたところを、レポーターが捕まえた。ゲッツ!

 「あなたにとっての絆はなんですか?」

 レポーターのこの質問。どうも今回の24時間テレビのテーマは『絆』であったらしい。僕はといえば、和えても結構、揚げても結構。関西風のおでんにしょしょっと”しゅ”ますとこれまた、ええ?ああ、『菊菜』ではござんせんか。『ず』のほうですか。そうですか。


 ブラウン管の右端に、『つんく♂(38)』と表示が出る。うん、年齢はうろ覚えだけど、今喋っているのは確かにシャ乱Qのボーカル、つんくである。つんくが語る絆。結婚詐欺師のマリッジブルーぐらい興味があるやないや。


 次に現れたこの人は・・・。出張った頬骨、妖しいサングラス、背中にまでバサっとかかる長い金髪が波打って。バタ臭く光を反射するテカテカロングコートが眼にまぶしい。そうだ、この人はたぶん、シャ乱Qのギターの人だ。確か名前が・・・ええと・・・。

 ああ、ブラウン管の右端に表示が出た。ええと、なんだっけな、名前。

 『優香(24)』


 いやいや、『はたけ』でしょうが。あなた、間違った答えを教えられて、本当の答えを思い出すこともあるのね。びっくりしたわよ。こんな思い切った間違いをテレビで見られるとは、驚きだわ。しかも、消えないじゃない優香。まだ喋ってるわよ、まだ優香よ、まだ優香のまま。まだ・・・、まだ・・・。


 じっくり見ながらよく考えてみると、『優香』ならそれで、ビジュアル系とか、ホストなんかにそんな名前で存在してもノープロブレムなたたずまいをしていることに気づく。はたけが。

 ホンモノの優香にはまるで似ても似つかないが、この優香はこの優香で生きていく術はありそうだ。似ている似ていないでいうなら、この顔はどこかで見たことがある。スイカを指で割ったりするひとだ。そう、高橋名人。そっくりだ。



 優香のまま喋るはたけを最後に、僕は『情報バラエティー番組』を観るのを止めにした。バラエティーな情報を頂戴できて、僕は満足だ。次からは『ニュース番組』とは呼ばないように、気をつけていこう。
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by lofibox | 2006-08-28 19:56 | ノーマルコラム
416号 「快便保護運動」
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 個室トイレに入ると自動的に“ふた”が開く便器があるが、あれはよして欲しい。


 ・そんなことまで手伝ってくれなくてもいい
 ・勝手に動作をされると、第三者の目があるような気がしてうんこがしにくい
 ・というかうんこぐらいマイペースでさせてくれてもいいじゃないか

 マインド的な理由をあげればこんなところだけど、もっと具体的な被害として、何度遭遇しても一瞬それに驚いてうんこが引っ込んでしまう。これが一番の問題だ。

 快便の予感を感じさせる便意というのは確かに存在し、理想的な力で門に圧力をかけてくるその状況に、「爽やかに事が済みそうだな」と、嬉しくなる事だってある。

 そんな喜ばしい状況をぶち壊しにするのが、『自動的に開く便器のふた』という訳なのだ。様々に進化する過剰なサービスが、個人の王様化を促進しているのは事実だけど、なにも手当たり次第に自動化することだけが脳じゃないだろう。自分がやらなくてもよくなる事が増えていくのって、ちょっと想像すると怖いことなんじゃないかなあ。


 そうだ、僕はどれだけ文明が進化しようとも、自分のケツは自分で拭くぞ。


 この一行だけ見ると、なかなか立派な発言に感じかねないけど、実際は何の奥深さもなく、本当にケツを拭きとる事だけについて発言している事実を見失わないようにしたい。
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by lofibox | 2006-08-24 19:35 | ノーマルコラム
415号 「ただいまその2。」
 観ておきたかった物を観る為に、しばらく出かけてきました。


 メイちゃんがとうもろこしを抱えてヤギと対峙したあの路地とそっくりな場所をみつけて、急いでカメラを買いに行き、バーシャバシャとシャッターを切っていると、脇の家に住んでいるおばさんに不振がられて説明が大変。「旅の者でして・・・」

 あとはそう、潮の香りがするラーメン。あれうまかったな。

 『観ておきたかった物』は、一番知りたかった「でかさ」をこの眼で確認できたので、よかった。


 とま、そんなこんなの数日間。ただいま、です。
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by lofibox | 2006-08-24 09:13 | ノーマルコラム
414号 「機械仕掛けのブラックジョーク」
 『膀胱炎注意 引き返せ』


 冗談のような本当の話だけど、こういう道路標識が実際に設置されていたらしい。実に興味深いニュースである。

 膀胱が炎症を起こしやすいガスでも出ている地域があるのだろうか。だとしたらこの標識も解らなくはない。さらにこの標識はサイクリストに対する物だったとのことなので、この勢いで行くと、『切れ痔注意』なんていう標識が出来てもおかしくはない。道路標識が健康をも気遣う、そんな時代が来たのかもしれない。



 と、いよいよこれから妄想が更なる飛躍を、という時に、「オンライン翻訳ソフトが原因だった」という一文を見てしまった。ああ、なあんだ。そういうこと。


 オンライン翻訳ソフトが時折笑ってしまうような訳を出してくるのは有名な話じゃないか。この件では、「自転車に乗っている人は降車してください」という文章を、オンライン翻訳ソフトで現地の言語に翻訳したところ、そのようなことになったらしい。まあ、いくらなんでも間違い過ぎだろう、とは思うが。


 間違いではあるにせよ、元々膀胱炎をわずらっており、その標識に怯えて引き返したサイクリストもいたかもしれない。そのことを思うと、僕の膀胱も少しだけ疼いた気がした。

 ウソだけど。




 ※またしばらく家を空けるので、次回の更新は23日の水曜日を予定しています。あしからず。
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by lofibox | 2006-08-18 17:54 | ノーマルコラム
413号 「ただいま。」
 「書いておけば良かった」と、後から思ったけど、帰省しておりました。

 今更だけど、この『犠牲フライ定食始めました』は、基本的に平日の夕方から夜にかけて更新されます。が、どうしても時間がなかったり、あと単純にスッポリと忘れていたりする時は更新されません。本当に今更だけど、一応確認。



 さて、今回の帰省はなかなかに慌しく、例えばあごひげを見た田舎のお年寄りたちに「ヤギじゃあるまいし、ヤギじゃあるまいし。」と、20回は言われ、「お前がウトウト寝てる間に、ひっこぬいてやろうか。」などと脅されたりして、もう本当に慌しかった。

 あと、実家には体脂肪計があるので、到着してすぐに計ってみた。すると、予想以上に自分の身体に脂が乗っていたので、キャッチボールやサッカーや、盆踊りを必要以上に踊ってみたりして、3%ばかり減らしてきた。


 父がビールの薀蓄を語るようになっていた。銘柄とか、注ぎ方とか。

 
 えーと、あとは・・・。





 あ、祖父が玄関脇のプランターに水をやっていたので、「それ、何が咲くの?」と聞いたら、「ブロッコリー。」という返事が返ってきました。

 なんだか最近ブロッコリーづいてるなあ。
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by lofibox | 2006-08-17 17:49 | ノーマルコラム
412号 「巣」
 トイレの話2本立て。


 今朝方の事だ。便器にどかっと腰掛けて、この身体に蟠る土色の残り物を排泄していた僕の左腕に、何かが落ちてきた。そういう感触があった。

 はて、と、左腕に目を落としてみる。

 と、そこに居たのは1cm程度の蜘蛛だった。


 瞬間、「おおっ」と、小さく声をあげた僕だったが、それ以上動じる事もなく、しばらくその蜘蛛を観察してみた。蜘蛛のわりにピョンピョンと跳ね回るような動きを見せるその蜘蛛に、「へええ」と感想を得ると同時に、「もうすこし慌てたりとか、さあ」と、余りにも動じなかった僕の感情のふり幅には、多少の物足りなさも感じた。


 そのまま排泄作業を終えた僕は、ズボンを上げ、腰を上げ、ペーパーに包んだ蜘蛛を外に逃がした。そして、「帰ってきてまだ家があっては、また住み着いてしまうだろう。」と思い、玄関のほうきでトイレの天井をパッパッと払った。


 
 「そこまですることは、なかったかなあ。」 と、考えてしまい始めたのは、それから10分ほど経った会社に向かう道すがら。帰ってきて家がなかったら、それはとても辛いものなあ。


 その状況を自分に置き換えて想像をし始めてみた時、ようやく心が動じ始めた僕だった。
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by lofibox | 2006-08-11 21:42 | ノーマルコラム
411号 「癒しのブロッコリー」
 今日は朝から一日中お腹が痛く、何度もトイレに駆け込んだ。


 あれはお昼前、3回目の試技だっただろうか。会社のトイレには大便器の個室が2つ。手前の方が試技中であったので、奥の個室に狙いを定め歩を進めたが、その瞬間手前の個室の戸が開いた。


 ちょうど事が済んだのだろう。本来それだけの事なのだが、問題は出てきた男子の髪型がブロッコリー型に仕上がっていた事だった。


 ぱっと見ただけでも相当に長いその髪が、ゴムでわさわさとくくってあり、くくられたその「わさわさ」な部分は、天に向かって真っ直ぐ伸びていた。それは大地にしっかと根付いているその様相を見事に現しており、しかも相当な天然パーマであると見えて、「わさわさ」した部分はブロッコリーのそれと激しく類似している。

 そのキングサイズにたくましいブロッコリーに、僕は思わず見とれてしまい、視線が3秒ほど固まってしまった。いやあ、これは立派なものだねえ。アフロヘアーもなんのその、だね。



 と、


 「あっ!!!!」


 僕は驚いた。固まった視線が気になったのか、自分の髪に手をやったその男子が突如として声をあげたのだ。


 手の洗浄もそこそこに、男子はそそくさとトイレから出て行った。頭のブロッコリーは健在のままで、恐らく僕の目の前でブロッコリーを解き放つのはバツが悪いと感じたのだろう。その角を曲がったところに更なる人がいるかもしれないリスクを背負って、男子は駆けに出たのだ。結果、声は上がらない。男子は賭けに勝った。


 しかしどうだろう。この顛末から解ることは、あの男子の立派なブロッコリーはオシャレでもなんでもなく、それを人に見られることはイレギュラーである。そんな存在だったということだ。お風呂上りに鏡の前でポーズを取ってみる。そんな感覚なのだと思う。

 仕事中にストレスが溜まると、トイレの個室に隠れて髪型をブロッコリーにしてみる。それがあの男子のリラクゼーションだとすると、いつそれに目覚めたのか、どんな必然性にかられてその行為に及んだのか。いつの日か彼の口からその真意が語られることを、願ってやまない僕だった。
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by lofibox | 2006-08-10 19:02 | ノーマルコラム